works


  1. statement
  2. 1
  3. 2
  4. 3

statement 時間について。また光について。

モチーフと長い時間かけて向き合うというスタイルで絵を描いています。
一枚の絵を描き上げるまでに季節が移り、窓からの光も色を変え、モチーフは成長し、やがて朽ちていきます。
それでも一枚の絵を描きつづけることが出来るのは、私の絵もまた、長い時間をかけて生成されていくものだからです。
モチーフが生きて死ぬまでの時間と、私が生きる時間、絵が生成される時間はそれぞれ別のものですが、それら別々に流れる時間が触れ合うところに、自分の制作があるのだと思っています。

絵を描くときには、光を丁寧に追うことに注力しています。アトリエに差し込む光はモチーフと私を等しく照らしながら、光自体も変化を続けます。光を見つめることが、そのまま時間を見つめることになるのだと感じます。

2011年に開催した個展に「private gray」というタイトルを付けましたが、現在でもこのタイトルは私の制作のテーマであり続けています。
セザンヌは反映する光を「色々な灰色」と形容しました。則ちこのタイトルは、「個人的な光の追憶」の意です


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